2009年05月
2009年05月25日
彼は私の太ももの上にいるのが好きで
いつもそこで落ち着いている。
最近、自分の手の存在に気づき、これは何だろう、と
にぎりこぶしを眺めたり、口に入れたりしながら。
ベランダに行儀良く並んでいる洗濯物を見て
ゆらゆら揺られて何してんだろう、考えながら。
私はそんな彼の思考を邪魔しないように、
読書をする。
しばらくしてふと彼のほうに目をやると、
背表紙のほうからヒラリと垂れた栞紐を
彼は凝視している。
深緑の紐がちょっとした空気の揺れで
ゆらりゆらりと動いている。
彼はまた、これは何だろう、と考えている。
結論が出たかな、という時を見計らって、
私は栞紐を本にはさむ。
本の下のほうから、少しだけ栞紐が出ている。
あれ、短くなった。しかも出ている場所が違う。
彼は少しだけ混乱したような顔をして、また、考えている。
赤子はおもろいなー
(13:37)